採集場所

水辺の生き物採集の基礎知識~冬のフィールド採集を楽しむために必要なこと~

採集場所

水辺の生き物を採集するベストシーズン、皆さんは、いつ頃だと思いますか?

春? 夏? 秋? 冬?――人によって意見は様々だと思いますが、くろいあまがえる(私)が考える一番良い季節は「冬」です。

「冬の水辺って寒そう」「何も生き物がいないんじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが……冬の水辺の生き物採集には、次のようなメリットがあります。

〇水辺の植物が枯れているので、ポイントにアクセスしやすい。
〇水辺の植物が少ないので、生き物を探すポイントを絞り込みやすい。
〇夏に比べて水が減っているので、生き物が水のある場所に密集している。
〇寒さを逃れるために、物陰に生き物が集まっている。
〇水温が低いため、採集した生き物が酸欠になりにくい(帰宅中に死亡しにくい)。
〇夏~秋に成長した大型の個体を捕まえられる。

――ざっと考えられるだけでも、こんなにもメリットがあります。
寒いという一番のデメリットを考えても、冬の水辺に出かけたくなりませんか?

■季節と採れる生物
水辺の生き物採集(“ガサガサ”とも言います。諸説ありますが、水辺の茂みを網でガサガサすることが語源らしいです)が初めてという友人に、
「冬だけ、特別に採れる生き物がいるの?」と言われたら、私は「原則、四季を通して変わらないよ?」と答えます。

渡り鳥みたいに季節で移動する生き物や、冬に枯れる植物を除いて、基本的に川や水辺の生き物(魚類・虫類・両生類)は、その水辺の近くで冬も生息しています。
そのため、春や夏と同じような生き物を、原則、冬も採ることができます。

ここで“原則”としたのは、春や夏と違うところもあるからです。

それは、「(カエルやゲンゴロウなど)冬眠する生き物は基本採れない」「オタマジャクシや幼魚など、
シーズンがある生き物は基本採れない」「虫類は、幼虫しか採れない」というような感じになります。

■コースの決め方

ドジョウの宝庫だった場所

フィールド採集は、初めてなら「ポイントに詳しい経験者と一緒に行く」ことをお勧めします。

どこにどんな生き物がいるのか知っているだけでなく、水辺の危険性や地元の人とのマナー(あいさつをする、世間話をしながら情報収集する)など、一緒にいるだけで良い経験値になるからです。

少し経験を積めたら、次は色々な場所を巡り、自分だけのお気に入りの水辺を探すことを始めましょう。

ポイントとしてはインターネット上の口コミ(生息地をネット上で公開するのは賛否両論ありますが、大量採集しないのであれば、
個人的には参考にしても良いと思います)、知人のネットワーク、農家の方など地元の人からの情報、そして「自分の足で探す」です。

自分でポイントを探す場合、効率良く水辺を巡ることが大切です。

いくつもの支流が交わっている川なら、支流ごとに棲む生物も違う場合があるので、各支流を短時間で移動できるルートを事前に地図で確認しておくとスムーズです。

また、その他のコツとしては、下流から攻める方が色々な生き物が網に入りやすいと思います。

その理由としては、上流から大雨の時に生き物が流されて、堰などで遡上出来ずに下流に定着してしまうことが多いからです。もちろん例外もありますが、覚えておいて損はしないと思います。

なお、車で移動する場合は「駐車できる場所が無い」という問題が出てくるので、グーグルマップなどで駐車違反や周りの迷惑にならない場所のアタリを付けておくのも良いかもしれません。

■装備
車で移動することを前提に、用意しておいた方が良い物を記載します。電車やバス、バイクなどで移動する場合には、必要に応じて取捨選択をして下さい。

(大切な物)
○免許証
○現金3000円(遊漁券が必要なら、その分も追加して下さい)
○お昼ごはん&飲み物&飴玉少々(“ひだる神”って知っていますか? 低血糖は怖いです)
○携帯電話(怪我をした時など、緊急連絡手段は必須です)
○魚網(青いアレです。長靴での採集なら、短いヤツで十分です♪)
○長靴
○リュック
○虫よけスプレー(冬でもマダニは活動しています)
○日焼け止め
○帽子
○パッキングセット(魚を持ち帰る袋や輪ゴムなど)
○酸素ボンベor酸素の出る石
○地図
○タオル

(必要に応じて)
○クーラーボックス
○魚釣りセット&餌
○水汲みバケツ
○胴長
○プラケース
○観察ケース
○デジカメ

■まとめ
冬のフィールドは寒いです。

重要なので繰り返します、とっても寒いです。

ですが、冬だからこそ楽しめる採集もありますので、ぜひ一度、チャレンジしてみて下さい。

私は、今回の記事を書くにあたり、別々の日に2回、フィールドに出かけました。1回目で風邪をひき、2回目でぶり返すというお馬鹿なことをしてしまったのですが……水辺の生き物を観察している間は、元気になるんですよね。

それでは、次回から――鹿児島県の某河川で「冬の水辺の生き物採集をした結果」を紹介していきたいと思います!